カメオとはさまざまな素材を彫刻したもののことです。
彫刻には陽刻と陰刻があり、カメオは陽刻で陰刻のものはインタリオと言います。
人がコレクションした初めのアイテムはお金ではないでしょうか。
石を彫ったものが流通するようになると装飾を加え価値を高めました。彫刻の歴史はこのように古いものです。
紀元前からありましたカメオの装身具はルネッサンス期に復活を果たし、その後18世紀からの発掘ブームやナポレオンの古代嗜好があり非常にステイタスなものとして流行いたしました。
貴族の子息はグランドツアーという、お目付け役を連れヨーロッパ各地を廻り各宮廷に面識を広めたり、各国を廻り見識を得たり、言葉やマナーを学ぶための旅をさせられました。
カメオやモザイクは彼らがイタリア土産に購入した高級スーベニールだったのです。
本来枠が無いものが売られており、もともと海外向けのものでしたのでイタリア国内にはアンティークカメオはほとんど残っておりません。
流行と共に陶器やエナメルと同じく各国でカメオの技法が求められるようになりました。
シェルカメオ(貝を彫ったもの)はカジュアルな物で昼間身につけるもので、ストーンカメオ(石を彫ったもの)はフォーマルな物で夜会や正式な場所で身につけるものでした。
シェルカメオの彫りの良いものは市場から扱われつくしてしまいストーンカメオを凌駕する値がつく物もございます。
カメオを選ばれるときによく厚みと言われることがございます。
厚みはあくまで材料の問題で、厚い方が確かに奥行きが彫れる訳です。
しかしいくら材料が良くとも彫りが伴わなければ意味がありません。
カメオの見どころは彫りの良さに尽きます。
画面から飛び出してきそうな迫力、髪や雲の質感、風景の奥行、それに情感や深層に訴えかけてくるような芸術性です。
美術館で味わえない感動を所有すること、それで装うことができるチャンスが皆様にあるのです。
写真のストーンカメオは彫りの部分に厚みはそんなにないのですが正面顔で(横顔を彫るより難しいのです)天使の羽根や髪のなびく感じや服のひだも良く表現されており、ハープの上の装飾の小さな丸い部分はチェラブ(顔に羽根の天使)がちゃんと彫られています。白黒ですので彫りの深いところは中間色が出てニュアンスとなっています。
19世紀後期ストーンカメオの流行がそれまでの厚いものから薄くて精緻な彫りへと移行した時期のものです。
アンティークエタラージュでは現代のお洋服でも使えるきちんとした本物のアンティークジュエリーであることにこだわりを持ったセレクションと、可愛らしいモノからミュージアムピースまで、幅広いコレクションがあなたをお待ちしています。
天使のモチーフの数の多さも特徴の一つです。
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